【怒りの限界】介護職が利用者や同僚にイライラするときのキレない技術!
- イライラして困る
- 利用者から暴力を受けるとやり返したくなる…
- とにかく怒らない方法を教えて!
介護職において怒りコントロールはもっとも重要な技術です。
怒りを放置したまま仕事を続ければいつか爆発します。
令和3年度、厚労省の調査で虐待が認められたケースは739件で、前年度より144件も増加しています。
この記事では、怒りを鎮めるための簡単な方法をどこよりもわかりやすく解説。
この記事を熟読すれば、イラっとする介護現場で怒りをコントロールできるようになります。
イライラに悩む介護士さんに向けて、私が実践して効果のあった方法を凝縮しました。
怒りのコントロールで悩んでいる人は最後まで読んでください。
この記事を書いた人
- 介護福祉士
(16年目) - 転職で年収89万円up
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ホワイト施設を経験
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【レバウェル介護】は、私のワガママな希望にも真摯に対応してくださりました。
【かいご畑】は、丁寧な対応で安心して利用でき、時給の高い派遣の仕事に目を奪われました。
【介護ワーカー】を利用したのは2019年頃ですが、私にはちょっと圧力が強かったです。
【カイゴジョブ】も求人数の多い大手ですが、私には合わなかったです。
エージェントを利用した友人の声
転職エージェントについて詳しく知りたい人は「仕組みから、メリット・デメリットまで解説した体験談」を参考にしてください。
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飲食業界をメインに職を転々とする
飲み屋・レストラン・ホテル・演劇などやりたい放題
ニート同然の生活を2年以上送るパチンコとたまにするバイト、完全に人として腐った毎日を過ごす
某有料老人ホームにて手取り18万の介護職をはじめる一生懸命働いても給料明細を見るたびに泣く
介護福祉士を取得しても手取り20万以下に落ち込むだんだん介護職が嫌になる
適当に転職した先がブラック施設求人誌から適当にオープニング施設を選んだら、サービス残業だらけのブラック施設に転職。
3年以上働くも心の限界。
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怒りと付き合う方法
1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。
怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。
当初は犯罪者のための矯正プログラムなどとして活用されていましたが、時代の変遷とともに一般化されていきました。
日本アンガーマネジメント協会
アンガーマネジメントを活用しても、怒りを完全に抑えられるわけではありません。
最大の目的は怒りに支配されないことです。
怒りをコントロールするには訓練が必要です。アンガーマネジメントは解決策としてトレーニングする価値があります。
怒りで失敗しないために、効果を感じられるまで何度でもチャレンジしてください。
知識だけで満足して、トレーニングしなかった期間を私は後悔しています。
知ることではなく実践して意味がある技術です。
アンガーマネジメントのメリット
アンガーマネジメントのメリットは次の通りです。
- 怒りの原因を自覚できるようになる。
- ストレスが減る。
- 仕事や家族、友人との関係が良好になる。
- 仕事に集中できる時間が増え、生産性が上がる
怒りは上から下へ流れる傾向があります。
例えば、上司から部下へ、親から子供へ、近い存在であるほど強く出やすいです。
怒りをコントロールできれば、あなたの人生は良い方向へ向かいます。
【衝動】怒りの6秒後に理性が追いつく
衝動的な怒りを爆発させないためには6秒間、反応しないことです。
怒りが湧いたらすぐに一次感情を探してください。
何故なら一次感情を自覚する前に、怒っていることが多いからです。
怒りが湧いたら、どんな感情から怒りに変わったか考えましょう。
「私は悲しかった」「私は不安だ」「私には焦りがある」「私は困惑してる」「私は悔しい」「私は嫉妬してる」
一次感情を探している間に6秒は過ぎるでしょう。
怒りは手間をかけてあげれば迂回できます。
とっさの対処法7選
衝動的な怒りは絶対に対処しなければいけません。
カチンと来た瞬間は脳が怒りに囚われて思考停止状態です。
脳を働かせて怒りが爆発しないようにしましょう。
下記「とっさの対処法」を参考に、理性が追いつくまでの6秒をやり過ごしてください。
- 「一次感情を探す」
→怒りが湧いたら、「この怒りは悲しみ?」「不安?」「悔しさ?」など、怒りの原因を納得できるまで探す - 「数値化」
→怒りの温度を測る方法。10段階評価で怒りの温度を数値化します。(例)文句を言われた→イラっとした→この怒りは7度かな?10度かな? - 「合言葉」
→「なんとかなる」「大したことじゃない」「大丈夫」言葉に出して自分を納得させる方法 - 「深呼吸(カウントバッグ)」
→数字を逆に数える方法。100、93、86……など、数え方を難しくするのがコツ。できるだけゆっくりと数える。英語で数えるのもあり - 「フェイシャルフィードバッグ効果」
→無理やり笑顔を作る方法。脳からポジティブになる指令が出るとされる - 「タイムアウト」
→強い怒りの感情が湧いた時に、その場から離れる対処法。可能であれば、すぐにその場から離れるのがおすすめ - 「グーパー運動」
手をグーパーさせる対処法。意識をグーパー運動に向けて、注意を分散させるのが目的。怒りをつぶすように手を握り、怒りを解放するように手をひらくイメージを持つと効果的
私のオススメは「一次感情を探す」「フェイシャルフィードバック効果(笑顔)」です。
人によって自分に合う方法が違うので、それぞれ試してみてください。
怒りはあなたの価値観が原因
多くの場合、怒りはあなた自身の価値観が生み出しています。
価値観は人生経験で学んだことや体験から生まれた考え。
- 敬語を使うべき
- 人に頼むときは丁寧にお願いするべき
- 挨拶をするべき
- 人には親切にするべき
- 話をちゃんと聞くべき
- 偉そうに振る舞わないべき
相手に求める「〜べき」という考えが強まると、やがて怒りに変わります。
怒りの原因は遭遇した出来事ではなく、あなたがどのような意味づけをしたかによって決まります。
怒りのメカニズム
- あなたの価値観に合わない出来事に遭遇する
- 遭遇した出来事に意味づけをする
(私が正しい。命令口調だな!上から目線か?自分は出来てないのに人には厳しい人だな、など。) - 意味付けしたあとに怒りが発生する
あんまり怒らない人ってスルーする技術に長けてますよね。
【実践して効果あり】介護職が使えるキレない技術
介護職は「感情労働」とも呼ばれるので、怒りと上手く付き合う技術が必要です。
私はアンガーマネジメントの本よりも、大愚元勝さんのYouTubeや本に触れて効果を実感できました。
イライラの鎮め方を学べば怒りに対処できるようになりますので、キレない技術を身につけたい人は次の動画を参考にしてください。
この章では私が実践して良かったキレない技術を、苦しみの手放し方 [ 大愚 元勝 ]という本を参考に解説します。
怒りの原因
怒りの原因は「自分を守りたい」という防衛本能です。
誰にでもある自然な感情が怒りを発生させます。
思い通りに行かない時にイライラしたり、怒ったりするのは、大切な自分を守ろうとしている証拠。
書籍では次のような例えがあります。
人がイライラの火種を抱えてしまうのは、「自分に対する執着心」が強すぎるから。ようするに、「自分のことを大切に思いすぎている(好きすぎている)」からです。
大切なものを壊されたとき、人の心にイライラが芽生えます。
たとえば、「100円ショップ」で買った食器を子どもが割っても腹が立たなかったのに、「1枚1万円」のお皿を子供が割ると怒りたくなるのは、100円のお皿よりも1万円のお皿の方が大切だからです。
苦しみの手放し方 [ 大愚 元勝 ]
私も大切なものを子供に壊されて怒った経験があるので、耳が痛い言葉でした。
怒りは自分の感情を自覚して沈める
怒りを鎮める方法は怒りを自覚すること。
怒りを自覚すれば、人は冷静さを取り戻します。
大愚氏は、怒りは否定するほど反発して大きくなりやすいと言います。
例えば書籍では次のように紹介されています。
多くの人は、イライラしているとき、「イライラしていないフリ」をします。他人に、「そんなことでイライラするなよ」と指摘されると、「イライラなんかしてないよ!」と言い返したくなるのは、「イライラしている自分」を認めたくない、という反発心からです。
苦しみの手放し方 [ 大愚 元勝 ]
私も実践していますが、強く自覚できたときほど冷静になれます。
怒りの沈めかたを介護職が勤務中に使うポイント
怒りが湧いたら「私は怒っている」「本当にムカつく」「今すぐ怒鳴ってやりたい」等、あなたの正直な感情を心の中で言語化してみましょう。
利用者さんの介助中であれば安全を確保した状態で、目線を壁や物に向けると上手く行えます。
怒りを鎮める手順
(例)
「頭が痛くなってきたな」「心臓の鼓動が速くなってきた」「顔が熱い」「身体が緊張している」「込み上げてくるものが収まらない」「今にも殴ってやりたいと思っている自分がいる」など。
(例)
不安「利用者が転んで怪我して怒られるのは嫌だ」
悲しみ・悔しさ「着替えを手伝ってるだけなのに、なんで殴られないといけないわけ?」
困惑・悔しさ「なんで、そんなに上から目線なの?」
大愚さん式:イライラが減る魔法のノートの作り方
自分の感情を見つめられるようになり、イライラが減っていくノートの作り方。
「感情のノート」
❶毎日寝る前に1日を振り返る。
❷ノートの左ページにはその日感じたマイナスな感情を。右ページにはプラスの感情を書く。
❸変化が感じられるようになるまで続ける。
大愚さん式:強力な怒りの鎮め方
行き場のない怒りを物や人に向けるのではなく「整理・整頓・清掃」して怒りを鎮める方法。
1、全身の筋肉を動かすことによって、怒りエネルギーが物や人に向けられず身体の外に放出される
2、心の整理・整頓・清掃をするつもりで徹底的に行うと、心に染みついたモヤモヤや、頭の中のごちゃごちゃが整理されていく
整理・整頓・清掃を行えば人にも喜ばれて一石二鳥です。
怒りが収まらない時は、洗い物やテーブルをピカピカに磨いてやりましよう。
怒りに対する長期目線での解決策
アンガーマネジメントの技術には「記録」するという方法があります。
「アンガーログ」「ストレスログ」「サクセスログ」それぞれ解説します。
「記録」(アンガーログ)
アンガーログとは怒りを見える化するための怒りのメモです。
アンガーログは思考が整理され、怒りを軽減する効果があります。
自分の怒る傾向が分かり対策できるのがメリットです。
【アンガーログの書き方】
1, 日時
2, 場所
3, 出来事
4, 思ったこと
5, 怒りの強さ(数値化)
※ケア記録と同じようにあるがままをノートやスマホに記録していきましょう。
(例)
・日時: 1月27日
・場所: 利用者Aさんの居室。
・出来事: 排泄介助中に思いっきり髪の毛を引っ張られ、「死ね」と言われた。
・思ったこと: 「死ね」と言われたのはいつものことで大したことはなかった。だが髪の毛を引っ張られたのは初めてだったので瞬間的にやり返したい衝動が湧いた。
・怒りの強さ: 7
「分類(ストレスログ)」
ストレスログとは長引く不毛な怒りに振り回されない方法です。
記録を続ければ適切な行動が選択ができるようになります。
【ストレスログの書き方】
1, ノートを用意して下記①のような表を描きます。日付を記載しておくと後で見返したときに分かりやすいです。
2, 下記②の表を参考にしてあなたの抱える怒りを整理してください。モヤモヤする自分の感情が可視化され、対処法が分かってきます。
自己受容(サクセスログ)」
サクセスログとは「できたこと」「上手く行ったこと」の記録。
続けることでネガティブな感情が薄れ、自己肯定感が高まります。
【サクセスログの書き方】
・トイレの訴えが多い利用者さんに、スピーチロックをかけずに介助できた。
・利用者さんに叩かれてカッとしたが一次感情を探すことで、6秒間をやり過ごせた。
・先輩に「利用者Bさんの対応が上手いね」と褒められた。
まとめ:イライラしない技術は訓練が必須
怒りを鎮める方法は、知ってるだけで使えるものではありません。
野球選手が毎日素振りをするようにトレーニングを繰り返して上達します。
繰り返しお伝えしましたが、怒りは強く自覚する努力をして鎮められる技術です。
訓練の繰り返しで、少しずつ冷静になっていく自分を感じられます。
怒ってばかりの人生に徳はありません。
怒りを小さくできればストレスが減り、仕事は今より楽しくなります。
一緒に頑張りましょう。